
甘いだけじゃない
アスパルテームアスパルテームとは
アスパルテームは、アスパラギン酸とフェニルアラニンという2つのアミノ酸からつくられた甘味料です。
化学構造

アスパルテームは
砂糖に似た甘味質を持ちます
アスパルテームは、他の高甘味度甘味料と比較し、砂糖に近い味質を持ちます。
レーダーチャートによる甘味質評価

アスパルテームの安定性
粉 末:通常の物流環境温度においては極めて安定
水溶液:pH4付近が最も安定
(中性・アルカリ性は分解しやすい)
アスパルテームの分解に関与する因子

安定性(モデルデータ)
粉末

酸性水溶液

引用文献:味の素株式会社. PAL SWEET DIET技術資料
糖との併用時では、アスパルテームが分解しても一定の甘味が維持され、製品品質にさほど影響しません。
保存安定性(酸性モデル飲料)

引用文献:味の素株式会社. PAL SWEET DIET技術資料
アスパルテームの溶解性
溶解性に影響を与える因子: pH、温度、クエン酸濃度 等
pH:等電点であるpH5.2付近で溶解性が極少
温度:温度依存的に溶解度が上昇
pH

温度

引用文献:味の素株式会社. PAL SWEET DIET技術資料
アスパルテームの機能イメージ
後伸びする甘味や高倍率な特徴を活かし、砂糖では成し得ない特徴的ある甘味や少量で強い甘味を付与することが可能です。

フレーバーエンハンス(風味増強)効果
サクランボ、イチゴ、オレンジ、それぞれのフレーバーの飲料を砂糖(9.52%)、アスパルテーム(0.065%)それぞれで作り、フレーバーを評価したところ、いずれのフレーバーもアスパルテーム群の方がフレーバーを強く感じた人が多いという結果になりました。
果実飲料フレーバーが強いと感じた人の割合

参考文献:中村圭寛. ダイエット甘味料アスパルテーム.
日本醸造協会誌. 1991, vol. 86, no. 3, p. 200–207.
アスパルテームとアセスルファムKとの併用効果
アスパルテームとアセスルファムKを併用することで、甘味を感じるタイミングを砂糖に近づけることができます。また、相乗効果によって甘味倍率が高まります。

参考文献:俣野他. 高甘味度甘味料「アセスルファムカリウム」. 化学と教育.
2001, vol. 49, no. 10, p. 626–627.
アスパルテームの
アプリケーション例
アスパルテームの様々な特徴から、食品に様々な観点で利用することができます。
味・風味だけでなく、吸湿性や浸透性といった物性面などでも、食品の高品質化に寄与することができます。
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