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飼料

飼料用アミノ酸 L-トレオニン

家畜にとって不可欠の栄養素であるタンパク質は、20種類以上のアミノ酸から構成されていますが、このアミノ酸のうち動物体内で合成することのできない必須アミノ酸は、飼料から供給されなければなりません。
醗酵で生産されるL-トレオニンを飼料に添加することにより、アミノ酸バランスの改善を通じて畜産の生産性を向上させることができます。

飼料中のアミノ酸バランス改善がポイント

肉質を改善

育成豚雄(25-25Kg)における最高の生産性を得るために必要なアミノ酸要求量
(M.F.Fuller1979;麦-大豆粕型飼料)

リジン 0.75% リジン 0.73% リジン 0.92%
トレオニン 0.50% トレオニン 0.51% トレオニン 0.80%

最高の肉質に必要なリジンとトレオニンは、最大の増体重、最小の飼料要求率に必要な量よりも高くする必要があります。

トレオニン消化率の低い飼料原料の栄養価を改善

飼料原料中のアミノ酸の豚回腸末端における消化率
(A.J.Lewis, 1985)

    リジン トリプトファン トレオニン メチオニン
穀類 トウモロコシ
マイロ
大麦
小麦
80
80
73
80
70
75
73
78
73
73
70
74
89
85
82
85
タンパク質飼料 大豆粕
綿実粕
ナタネ粕
ラッカセイ粕
ヒマワリ粕
魚粉
肉骨粉
脱脂粉乳
87
65
75
79
72
80
64
94
81
73
-
-
-
-
53
-
77
63
67
-
71
76
56
-
86
70
84
-
84
84
73
-

トレオニンの不足は畜産の生産性に大きな影響を与えます。一方、多くの飼料原料中のトレオニンの消化率は上表のように低いので、飼料配合時に不足している事が多く、セーフティーマージン(保険効果)のためにL-トレオニンの添加がポイントです。

低タンパク質飼料の製造を可能にし、タンパク質の節約に寄与

子豚飼料(初体重8.4kg)におけるアミノ酸添加による低蛋白化の可能性実験
(R.A. Easter 1983)

L-リジン塩酸塩、L-トリプトファン、L-トレオニンを利用すれば飼料中の蛋白レベルを4%低減できます。

試験データ(子豚に対するアミノ酸バランスの重要性)

子豚(10~30kg)に対するアミノ酸バランスの重要性についての実験
(ILOV オランダ1985)

飼料中のタンパク質 18% 16% 14% 14% 14%
含有アミノ酸 リジン 0.91 1.02 1.02 1.02 1.02
トリプトファン 0.19 0.17 0.13 0.18 0.18
トレオニン 0.74 0.66 0.58 0.58 0.71
添加アミノ酸 L-リジン - 0.25 0.50 0.50 0.50
L-トリプトファン - - - 0.05 0.05
L-トレオニン - - - - 0.13
リジン 100(1.26) 100(1.26) 100(1.26)
トレオニン 56(0.71) 65(0.82) 65(0.82)
メチオニン+シスチン 60(0.75) 60(0.75) 60(0.75)
トリプトファン 16(0.20) 16(0.20) 21(0.26)

L-トレオニン、L-トリプトファンの添加によるアミノ酸バランスの改善により、増体重で10%、飼料要求率で5%改善されます。

品質規格

含量

本品は、乾燥した後定量するとき、L-トレオニン(C4II9NO3)98.5%以上を含む。(但し、当社製品は、98.5%とし、これを表示する。)

性状

  1. 1.本品は、白色~淡黄かつ色の結晶又は結晶粉末で、においはないか又はわずかに特異な臭いを有する。
  2. 2.本品の水溶液(1→20)のPHは、5.0~6.5である。

確認試験

  1. 1.本品の水溶液(1→1,000)5mlにニンヒドリン試液1mlを加え、3分間加熱するとき、その液は赤紫色~紫色を呈する。
  2. 2.本品の水溶液(1→10)5mlに飽和過ヨウ素酸カリウム溶液5mlを 加え加熱するとき、アンモニアの臭気を有するガスを発生し、このガスは水で潤した赤色リトマス紙を青変する。

純度試験

  1. 1.比旋光度 本品を乾燥し、その約3gを精密に量り、水に溶かして50mlとし、必要があればろ過し、この液の旋光度を測定するとき、〔α〕=-26.0~-29.0°でなければならない。
  2. 2.塩化物 本品0.09gをとり、塩化物の試験を行うとき、その量は0.01N塩酸0.5mlに対応する量以下でなければならない(0.20%以下)。
  3. 3.アンモニウム塩 本品0.02gを蒸留フラスコに入れ、水70mlを加えて溶かし、酸化マグネシウム1gを加えて留液40mlを得るまで蒸留する。受器には、0.1N塩酸2mlを入れたネスラー管を用い、冷却器の下端をこの液に浸す。留液に水酸化ナトリウム試液5ml及び水を加えて50mlとし、ネスラー試液1mlを加えるとき呈する色は、アンモニウム標準液2mlをネスラー管にとり、水を加えて40mlとし、以下試料の場合と同様に操作するとき呈する色より濃くてはならない(0.10%以下)。
  4. 4.重金属 本品1.0gをとり、重金属試験法第2法により試験を行うとき、その量は鉛標準液2.0mlに対応する量以下でなければならない(20ppm以下)。
  5. 5.ヒ素 本品1.0gをとり、ヒ素試験法第1法により試験を行うとき、これに適合しなければならない(2ppm以下)。

乾燥減量

0.5%以下(1g,105°、3時間)

強熱残分

0.5%以下(1g)

定量法

本品を乾燥し、その約0.2gを精密に量り、ギ酸3mlを加えて溶かし、非水滴定用氷酢酸50mlを加え、0.1N過塩素酸で滴定する。終点の確認は、通例、電位差計を用いる。指示薬(クリスタルバイオレット・氷酢酸試液1ml)を用いる場合の終点は、液の紫色が青色を経て緑色に変わるときとする。別に、同様の方法で空試験を行い補正する。
0.1N過塩素酸1ml=11.912mgC4II9HO3

保存の方法の基準

密閉容器に保存すること。

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