アミノ酸とは
何か?

アミノ酸は、数多くの種類が存在します。それらは構造や化学的性質により分類することができます。このページでは、アミノ酸の分類について紹介します。

アミノ酸について

  • アミノ酸とは分子内にアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)を持つ化合物の総称です。
  • アミノ基とカルボキシル基が同じ炭素原子に結合しているアミノ酸をα-アミノ酸と呼びます。
  • 側鎖(水素原子もしくは、原子団)の違いにより、それぞれ固有の性質を持つアミノ酸に分けられます。
  • 自然界に約500種類存在するとされますが、そのうち20種類のα-アミノ酸のみがタンパク質を構成します。
α- アミノ酸の一般化学構造式

参考文献:1. 味の素株式会社 . Ajinomoto’ s Amino Acid Handbook. 2002.
2.Genchi, Giuseppe. An overview on D-amino acids. Amino Acids. 2017, vol. 49, no. 9, p. 1521‒1533.

食・健康分野における
アミノ酸の役割

  • 1呈味機能

    各種アミノ酸はそれぞれ特有の呈味を有し、食品の呈味に関与します。
    (例.メチオニンはウニの味のポイント)
    発酵食品は特にアミノ酸含量が多いとされ、発酵食品の独特な風味はアミノ酸の呈味が関与していると考えられます。(醤油、味噌など)

  • 2栄養機能

    アミノ酸の栄養機能として、体タンパク質の材料としてカラダを作る、アミノ酸はカラダを動かすエネルギー源となる、といった栄養機能を持ちます。

    皮膚や筋肉、髪の毛など
    カラダを構成するタンパク質は、20種類のアミノ酸から作られます

    タンパク質を構成する20種類のアミノ酸は、栄養学的に必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分類できます。
    必須アミノ酸は、体内で合成できないため、外部から取り入れる(食べ物から摂取する)必要があるアミノ酸です。非必須アミノ酸は体内で合成することができますが、生体の状態次第で種類によっては、要求量が合成量を上回る場合もあるため、その場合は食べ物から摂取する必要があります。

  • 3生理機能(直接・間接)

    アミノ酸やその代謝物は、様々な生理機能を発揮し、生命活動を維持したり、成長に関与したりします。
    (例.アルギニン→一酸化窒素→血管平滑筋拡張→血流改善)

    アミノ酸は栄養機能・生理活性機能により、
    体内で様々な役割を果たします