アミノ酸を
分類する

アミノ酸は、数多くの種類が存在します。それらは構造や化学的性質により分類することができます。このページでは、アミノ酸の分類について紹介します。

アミノ酸の分類①(構造)

  • アミノ酸は、アミノ基とカルボキシル基の結合する炭素の位置によって、α、β、γなど各種の構造を持つものが存在します。
  • アミノ基とカルボキシル基が同じ炭素原子に結合しているアミノ酸をα-アミノ酸と呼びます。
  • タンパク質を構成するアミノ酸は、すべてα-アミノ酸です。

参考文献:味の素株式会社. Ajinomoto’s Amino Acid Handbook. 2002.

アミノ酸の分類②(光学異性体)

  • グリシンを除くアミノ酸は、構造上、鏡像異性体(光学異性体)と呼ばれる異性体(L体、D体)が存在します。
  • タンパク質を構成するアミノ酸はすべてL体です。
  • L体とD体のアミノ酸は、旋光性を除いた物理化学的性質は同じです。呈味は異なるものもあります。

参考文献:味の素株式会社. Ajinomoto’s Amino Acid Handbook. 2002.

アミノ酸の分類③(化学的性質)

アミノ酸は、塩基性のアミノ基と酸性のカルボキシル基という、正反対の電気的性質を示す部分を持つ両性電解質です。アミノ酸を純水に溶解した時、アミノ酸は両性イオンの状態になり、全体の電荷が0となります。この時のpHを等電点と呼び、5~7のものは中性アミノ酸、それ以下は酸性アミノ酸、それ以上は塩基性アミノ酸と分類されます。
また、中性アミノ酸では側鎖の特徴によりさらに脂肪族アミノ酸や芳香族アミノ酸などに分類できます。

参考文献:江頭他. アミノ酸資料集2010年度版. 日本アミノ酸学会, 2010.

中性アミノ酸

酸性アミノ酸

塩基性アミノ酸