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アミノ酸×畜産

アミノ酸の力で
地球にやさしい畜産へ貢献

アミノ酸は、すべての生き物にとって不可欠な栄養素。
家畜に与える一般的な飼料穀物では不足しがちなアミノ酸を効率よく補うことで、
食糧・環境問題にも貢献します。

ウシの必須アミノ酸 アルギニン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリンの10種類です。
アミノ酸とは
アミノ酸はタンパク質の構成成分であり、20種類のアミノ酸がつながってタンパク質はできています。
牛の体や牛乳、胎子はほとんどタンパク質から構成されているので、牛の筋肉・骨・内臓の維持、牛乳の生産、胎子の成長のためには、ウシ体内でアミノ酸からタンパク質を生産することが必要です。中でも、体内で合成することができず、飼料からしか摂取することができないアミノ酸を必須アミノ酸と呼び、飼料からこの10種類の必須アミノ酸をバランスよく供給してあげることが重要となります。
アミノ酸のバランス(桶の理論)
アミノ酸のバランス
必須アミノ酸のうち、不足しているアミノ酸があると、そのアミノ酸の充足度がタンパク質生産の制限となります。一方で、その他の過剰なアミノ酸は有効に使えず、主に尿中に排泄されてしまいます。 不足しがちなアミノ酸を飼料に加えると、その充足度に応じてタンパク質生産が向上、他のアミノ酸も有効に使うことができるようになります。
乳牛のポテンシャルを最大限に引き出すには、アミノ酸をバランスよく供給してあげることが必要です。
世界の人口と食用肉の生産推移予測/飼料用リジンによる大豆粕と耕地の節約効果/家畜の排泄物由来の温室効果ガス(N2O)発生のメカニズムとその割合
アミノ酸利用による環境貢献
人口増加により、食肉需要は今後も増加していくと予想されています。特に、人々の経済力が高まり、生活が豊かになればなるほど食肉嗜好に拍車がかかるため、人口の多い国の経済力が高まるにつれて、その需要は高くなります。また家畜を育てるには、トウモロコシや大豆などの飼料用作物が必要で、そうした作物を栽培するための耕作地の需要も増加することになります。植物資源には、食糧としてだけでなく、エネルギー原料、エコマテリアル原料としての需要も高まっており、肉を食べ続けるためには、より効率的に家畜を育てることが、今後ますます重要になります。

一般的な家畜の配合飼料(高タンパク飼料)1,000トンに含まれる50トンの大豆粕は、栄養的に見ると、48.5トンのトウモロコシと、1.5トンの「結晶リジン」に置き換えることができます。リジンの原料でもあるトウモロコシは、面積あたりの収量が大豆より約3倍高いため、この場合、およそ18ヘクタールの耕地を節約することができます。すなわち、約70%の耕地面積を削減できるのです。この削減分は、食糧を生産するための耕地に割り当てることもできるかもしれません。人口増加に伴って飼料用・食糧用の耕地の需要が高まることが予想されるなか、新たな農耕地開拓のための森林伐採などにつながるおそれもあるため、食肉への需要に応えるためだけでなく、地球環境を守るためにも、リジンの導入は有効であると考えられています。

“桶の理論”のように、必要とするアミノ酸のうち、ひとつでも不足があると、他のアミノ酸まで有効に使えず、窒素化合物として体外に排泄されてしまいます。過剰な窒素分は、土壌や水質への負荷につながります。飼料用アミノ酸で不足したアミノ酸を補うことで、動物の体内でのアミノ酸利用効率が改善されるため、排泄窒素量を軽減し、土壌や水質への負荷軽減にも貢献できるのです。

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